気まぐれ日記

更新は本当に気まぐれです。主にtwitterに書くには長いなと思ったネタを書きます。

暫定税率復活に思うこと

GWで少し時間に余裕もあるので今日は2つ更新。

道路特定財源暫定税率が復活し、ガソリンの価格が上がっているようですね。
この関連で思うことを少し。

まず、最初に断っておくと、おいらは暫定税率の復活には“基本的には”賛成です。
理由は環境問題。CO2排出による気候変動の問題はどうにもならないとこに来ているので、長期的に見てガソリンの使用は限られてくるだろうと思うので。
日本のCO2排出量増加の大きな原因の一つである、国内の自家用車の走行距離の合計がここ数年、ようやく頭打ちから減少になってきていることの大きな原因は、ガソリン価格の上昇だと思っているので基本的には暫定税率の復活には賛成です。どうせやるならば、環境税としてやって欲しいとは思いますが。

と、いうのは基本的なおいらのスタンスですが、最近の話題には少し違和感を覚えます。
与野党の対立点なんて、どちらも完全に赤点だと思うので。

と、言うのも、議論が暫定税率の復活は是か非かというところに焦点を置いているのがそもそもおかしいと思うから。

さっき“基本的には”と言ったのには理由があり、地方の現状として、今、ガソリンの価格が上がれば、それはすぐに生活、家計に影響を与えるから。
現状では、地方で自家用車を使わない場合の移動手段はかなり限定されてしまうのに、商店や病院は遠いという状況があります。
また、地方に住む人の収入は都会よりも一般的には低いので、石油価格の上昇は生活に大きな影響を与えることでしょう。


でも、これはなぜなのかって考えたことありますか?


暫定税率の議論に違和感を覚えるのはこの点。
この問題は、今暫定税率をどうするかという話題ではなくて、地方をどういう状態にするかというビジョンを持たずに場当たり的に、都会への集中化、自家用車社会化を進めてきた(認めてきた?)、長期的な政策の失敗だと思うんですよね。

大都会への人口の集中化が、地方は人が減り経済的にも少し厳しくなっていることの大きな原因であり、それと自動車社会化というのが地元の公共交通や商店、各種施設の経営を圧迫したというのが現在の地方の問題の大元にはあると思います。
だから、この状況で、暫定税率の話をするならそれは地方の総合的将来像をどうするのか、都会の交通システムをどうするのかと言う議論であるべきだと思うんですよね。

なのに、現在、与野党が問題にしてるのって、あまりにも場当たり的ですよね。
与党、野党、どちらのやり方もこれからガソリンの使用がきつくなる状況で、長期的にどういうシステムを提案していくのかという視点が無い時点で完全に論外です。
まずは、そういうビジョンを示して、その上でゆっくり、出来るだけ地方への影響が少ないように変化させるのか、それよりも、急速に対応させなければならない問題だと考えているのかというとこで、暫定税率はどうするのかと言う議論をすべきではないのでしょうか?

そういう意味で、今の選択肢はどちらも赤点。
問題は税率じゃないです。
税率をどうしたって、そんなのは全くの場当たり的な話で長期的には、また同じ問題に当たります。
問題はガソリンが使えなくなってくる時に、将来の社会をどう描くのかという話です。
その視点が全く出てこないのは、なぜなんでしょうか?

この話題はきっと多くの人にとって身近な話題だったと思います。
起こっていることはガソリンの一時的な値段の変化ではなくて、徐々に使えなくなるという物理的な変化です。
そこから少し考えてみてはどうでしょうか。