若者はなぜ動かない?
なんで若者は、安倍政権がこんなに無茶苦茶してるのにデモを起こさないの?
って話を時々聞くことがある。
私は三十路なのでもう若者ではないのかもしれないけど、まあそこは許してください。
で、私は、政権による憲法解釈というロジックは無茶苦茶だよな〜と憤りつつも、
まあ、若者がデモを起こすという行動にはならないだろうなって感じるので、
考えるところを少し書いてみる。
海外での若者の活溌なデモ活動、特に台湾での国会占拠などを見ると、
デモ自体は、海外では現在進行形で行われている事象であり、
賞味期限切れのコンテンツとは言えないんだろうね。
でも、日本でのデモ活動は、
古いコンテンツだと思われてるから盛り上がらないのではないかと思ってる。
そもそも日本でのデモ活動と言われて何を思い浮かべる?
・学生闘争の時代。
・労組の人達が春にやってる変なイベント。
・”サヨク”と呼ばれるよく分からない人達が変な格好で歩いてるやつ。
きっと、若者のイメージはそんなとこじゃないだろうか。
なんと言うかこれやってる人達の行動様式が出来たのって、
いつの時代よって思うよね。
歌で言ったら完全に演歌のイメージ。
私なら紅白でしか聞いたことない有名歌手のディナーショーに行くんだったら、
ロックフェス見に行きたいって思ってしまう。
その時代には盛り上がったカッコいい行動だったのかもしれないけど、
様式美を楽しんでる様にしか見えない現在の姿の中に、
自分の姿があるってのは悪いジョークにしか思えない。。。
(もちろん、デモにも色々あるだろうけど、
若者に一般的にイメージされてるであろうデモの話ね。)
でも、なんでこんなことになってんだろね。
デモって若者のもんじゃないの?
今の若者がデモを作ってるならこんなダサいやり方しないんじゃないかな。
そうじゃない理由があるとすれば、何だろう。
私は、学生闘争が良くなかったんじゃないかと思ってる。
あの時デモは、一度、強烈な流行が終わった。
そして、流行が終わると反動でデモは流行遅れになった。
そして、普通の若者は参加しなくなったなじゃなかろうか。
若者離れることで、デモはとてつもなくダサいものになり、
更に若者は離れていく。
そうやって今の姿に至ったのではなかろうか。
何が言いたいのかと言うと、
若者は醒めてるって言うおっちゃんがいるけど、
そうじゃなくて、若者は演歌は好みじゃないだけじゃないの?
ってこと。
まあ、別の話として、反原発デモで何か変わったのかって思うと、
デモで実際に何が変わるのって疑問は一方であるけど、
社会的な運動に出来て、お祭り騒ぎを通じた仲間づくりが出来るなら
それはそれで意味があると思う。
でも、それを目指すなら、
あの様式美的な人達が前面に出るようなデモは駄目でしょ。。。
そんな人達が、盛り上がったぜ、俺の仲間が出来るぜって喜んで、
”オルグ”とやらをやらかそうもんなら普通の若者は、
俺は演歌はちょっとって逃げてくだろうなって思う。
それでもきっと、若者達が自分たちの文化としてデモをやる様になれば、
デモはもう一度別の文脈で生まれ変わるのかもしれない。
それはアートパフォーマンスみたいなモノになるかもしれないし、
日本版ハロウィンみたいなネタとしての面白さに走るかもしれない。
そこでは、おっちゃんなんて端っこで見物してるくらいじゃないと、
若者の運動にはならないんじゃないかな。
いつの時代だって理屈だけで動く人なんて多数派とは思えないし、
デモだって若者文化としての魅力がないとその時点で駄目でしょ。
だから、そういうヘンテコなデモが起きないと、
日本ではオワコン化してるデモに、
若者は参加しないんじゃないだろうなと思うんだ。