実務者と研究者
今の自分の立場を見るときっと実務者と研究者の中間にいるのではないかと思う。
実務者からは頭でっかち、机上の空論になってないかと言われ研究者からは、実務も重要だけど、理論もきちんと抑えなさいと言われてしまうのは不徳のいたすところなのだけど、そんな自分でも実務者と研究者の間の齟齬と共通点について思う所がある。
実務者の人と研究者の人というのはレッテル張りで安心している議論でしかなくて、実務者にもピンとキリがあるし、研究者にもピンとキリがあるという点について、お互いに自分の業界は知っていながらも相手の業界が同じ状況なのに気づいていない部分があるのではないだろうか。
自分の見る限りでは、実務者では、自分独りの経験論に対する過信がなくて相対化ができている人は議論がしっかりしている様に思う。
研究者で、実務家にしか発想できないところへのチャンネルを確保して、研究者へと発信できる人は議論がしっかりしている様に思う。
そして、その両者の議論は概ねで言えばかなり近い位置にある。
で、あるにも関わらず、実務者は机上の空論を批判して、研究者は理論欠如の実務を批判する。
非常に空虚な言論空間がそこにはあるように思う。
こんなことは実務者でも研究者でも分かってる人には分かっている気はするけど、その両者の外に居るととても混乱する状況に見える気がする。
そんなことをふと思った。