気まぐれ日記

更新は本当に気まぐれです。主にtwitterに書くには長いなと思ったネタを書きます。

西赤石山〜東赤石山縦走


週末、部活の縁で知り合った他大学の友人7名で四国の西赤石山〜東赤石山を縦走してきた。

普段とは違うメンバーでワイワイととても楽しい旅だったけど、判断ミスが幾つか重なり、無事に帰って来たから良いようなものの、少しリスクを取りすぎた山行であった。こんな判断ミスをしないように、しっかりと肝に銘じなければ。。。


出発前、天気図を確認したところ、中々に厳しい。

数日前から寒気が入り急に寒くなったところに、前日夜に発生した日本海を渡る低気圧からの寒冷前線が通過し、雪が降る可能性が高かった。

念のため装備にツエルトや予備食、テルモスなどを足して、まぁ、登らずとも、みんなで集まって親睦を深めるだけでも良いさ、現地へ行ってから考えようと、朝5時、岡山からマリンライナー多度津へ。


多度津で高知の友人と合流して車2台で取り合えず別子ダムの近くの登山口へと行ってみる。

空は青空も見え、天気は取り合えず良さそうだったので、様子を見ながら、場合によっては銅山越で引き返すか、最初の予定通り西明石山から東赤石山へ縦走し、赤石山荘へ泊まろうか、考えようと、車1台を東赤石から下山する瀬場へデポして9時45分ごろ出発。


今回は同回生だけの気楽な旅であり、 雲ノ平PWでも一緒だったテンションの高い二人も一緒だったので、いつも通りにお馬鹿な妄想にワイワイと騒ぎながら、旧別子銅山の街の跡を緩やかに登る。



登山道沿いには小学校や病院や大きな劇場等の基礎が残り、別子銅山時代の栄えた街の大きさが伝わってきてちょっと面白い。


10時半頃、銅山時代にボーリング調査中に水脈に当たってしまい、掘削機械が壊れて先端のダイアモンドが地中に取り残されているという、ダイアモンド水へと着く。

空は俄かに曇りだし、雨が降り始める中で合羽を着て一休みする。



ダイアモンド水は中々美味しい。


雨は振り続けていたが、特に問題ある程でなく、谷沿いにずっと続いている街の跡を見て、往時を空想しながら、相変わらず緩やかな道を登る。

普段から山に行く仲間ではない高知の友人などは、森林を専門としている為か、植生に詳しく、話していてとても面白い。


11時半ごろに旧銅山時代の鉱口である、歓喜孔に着く。

ここで寒冷前線の通過に伴い、霰や少し強い雪が降り始める。

これは下山しようかと話し合いながら、取り合えず様子を見つつ昼食。


12時過ぎ、雪は雨へと変わり収まってきたので、取り合えず銅山越を目指して出発。20〜30分程で銅山越に着く。



空は曇っていたが雨はやみ、時々晴れ間も見える程に回復。

風は強かったが雲間から時々麓の街や瀬戸内海も見える。


先には前赤石の巻き道の少し下の切れた岩場もあったので、ここで進むか戻るか話し合いになる。

?稜線に来たタイミングで青空が見えてテンションが上がった事。

?道は基本的に樹林帯の中で風の影響は受けずづらい事。

?前赤石の危険な岩場も風下側である事。

これらの要因から取り合えず、東赤石方面へと向かうという判断になったが、結果的には、雪が降った時点で行くのは銅山越えや西山までにして下山するのが正解だった気がする。

?はおそらくは前線本体の通過後の一時的な天候の回復だったのだが、?や?の条件とあわせて希望的観測をしてしまった気がする。

また、赤石山荘にはメンバーの一人と知己である管理人さんが登ってきているはずであることや普段と違って連れて行くべき下級生の居ない気楽さなんかも、きっと判断を鈍らせた要因だろう。

自然を相手に人間の都合が出てしまったのは大いに反省しなくては。。。


現地での判断は、希望的観測が入りがちで鈍り易いので、麓で雪が降ったら銅山越、あるいは西山までにするということを決めてから登るべきだったかもしれない。


その後、特に強い雪は降らなかったが西赤石に向かうに連れて徐々に樹氷も発達し雪景色となっていく。




この辺で戻るのが時間的にもぎりぎりだったし、正しい判断だったはずだが、吹雪いたりせずに、徐々に雪景色に変わっていった事や、危険箇所は風下であり、稜線の風下側には積雪が殆どなかったことから、希望的観測をしてしまい、戻るべきタイミングを失ってしまった。


また、このあたりから、前日の寝不足や低温の為かおいらの足は攣り気味になり少しペースが落ちてしまった。これも大いに反省である。orz


14時前、西赤石山に着く。



この時点で下は数センチの雪が積もっている。

しかし、今から戻ってもビバークになる可能性が高く、赤石山荘へ行った方が早いことから、更に進む。


そして、現われたのが前赤石付近の岩場。


ここで低温の為かカメラの調子が悪くなってしまった為、岩場の様子は写真に撮れていないけれど、前赤石の岩場は、横は少し崖気味だが好天ならば問題のないレベルのはずが、風下側だからなどと言う希望的観測は見事に裏切られ、しっかりと雪が積もっていて、滑りやすくなっていて中々に危険な状態だった。

幸いにもまだ新雪だったため、滑り方が弱かったので、恐る恐るも慎重に進む事でなんとか通過する事が出来たが、雪がもう少し堅くなって普通に滑る状態だったらかなり危険だったろう。

天候と防寒はフェイスマスク系以外は、しっかりしていたが普通の登山靴のみという装備では来るべきではなかった。。。


そこさえ通過してしまえば、後は特に問題もなく、16時過ぎに赤石山荘へと到着する。雪の為、行動時間がかなり延びて、薄暗くなり始める中でのぎりぎりの到着だった。


寒いし疲れたので早速、夕飯にする。



メニューは持ち寄りの寄せ鍋。けっこう被った食材もあったけれど、141氏が気を利かせて、肉や温野菜のミックスなどを多めに持ってきてくれてたので、とても美味しい食事になった。


その後は、管理人のおじさんにお呼ばれして、温かいストーブを囲んで酒盛り。

ミキティの持ってきたお酒を飲んで楽しく過ごす。

部屋に帰ると、テントで恒例の罰ゲームを賭けたトランプ。

貴重な話やら、普段見られない面白い姿が見つつ、楽しく夜は更ける。


翌朝、起きれば空は晴れ間も見える好天。



しかし、あたりはすっかりの雪山。



温度計に目をやれば気温は−7℃!!


なんで、こんな装備でこんなとこに居るんだろう。。。。

フェイスマスクやゴーグルが欲しい。。。

寒い。。。マジで寒い。。。


取り合えず、気を取り直して、昨日の鍋の残りにお餅やうどんを入れて朝食にして、軽い荷物で様子を見ながら9時半ごろ東赤石へと向かう。本当は八巻山も行く予定だったけどさすがに稜線歩きは嫌だからカット。


新雪は中々に歩きやすく、10時ごろには東赤石山へと着く。



暫く、のんびりして11時ごろには山荘へ戻り昼食を食べて、下山路へ。




上のほうは新雪がフカフカでけっこう歩きやすい。



途中、渡渉が2回ほどあり、3度目は橋を渡る。



下に行くほど雪は少なくなるが、途中、雪質が悪く滑るところも。

更に行けば雪は溶けて土も出て歩きやすい。

左手の下のほうには八間滝が見える。



全体で2回ほど休憩を取りつつ、15時過ぎに無事下山。


色々と反省点も多かったけど、普段の仲間と違うメンバーでとても楽しい旅だった。

また、機会があれば同じメンバーで登りたいなぁ。

今度は雪のない山をね(^^;)