9/5〜6 雲ノ平PW五〜六日目(双六〜笠ヶ岳山荘〜槍見)
一度書いてた奴が消えちまったぁ。。。
一度は萎えて書くのを辞めたけど、眠れないので更新。
五日目の朝は五時半ごろ出発。
笠ヶ岳への道は去年通った鏡平経由で下山する道を下に分岐して稜線上を行く。
去年はガスで近くに行くまで見えなかったけど、なんだか山腹の池と小屋が良い感じ。
槍ヶ岳のほうを見ればレンズ雲が見える。
ぱっと見はちょっと不思議な美しさがあるけど、こいつは湿度の高くなってきた印。
悪天の予感が漂う。
そんな中も朝の天気はまだ良く。
南には焼岳、乗鞍岳、御嶽山が見える。
去年は御嶽山から槍ヶ岳が見えたのを思い出す。
抜戸岳も余り注目してなかったけど、こうやって見ると中々に綺麗。
道の方は多少のアップダウがあるが、良く整備されていて歩きやすい。
痛めた膝と疲れで少ししんどかったがそれでも何とかいける道。
歩いていると道端に落ちているペットボトル。
何考えてんだよ、何て思いながらも、疲れててめんどくさかったので通り過ぎると、数分後、後から来た方の手にあるペットボトル。
なんだかとても後悔。。。
ちょっと疲れてるくらいでゴミを放って歩くなんてどうかしてる。。。
やっぱり目に付いたゴミは拾おう。それが自然に入る人間のルールだよね。
ゴミを捨てる奴は論外だけど、いつもなら拾うのに疲れたくらいでだるいと放っていく俺にはそんなこと言う資格はない。
なんだか忘れちゃいけない基本を見せられた気がする。
9時過ぎ、秩父平に着く。
雲が翳りだし、雪渓からのひんやりとした空気が気持ちよい。
天然の冷房に季節遅れのチングルマの白い花が咲く。
チングルマ、草本と誤解されやすいけど実は立派な木です。
ちゃんと年輪もあります。
9時45分ごろ、抜戸岳の稜線へと出たところで、早目の昼食。
天気はやはり下り坂で笠ヶ岳はガスの中を出たり入ったり。
ふと、県警の遭難救助のヘリが目に入る。
笠ヶ岳近辺をガスの中、旋廻を繰り返す。
どなたか遭難されたのだろうか。
自分達も自然と気が引き締まる。
抜戸岳山頂はガスガスだったので巻いて、笠ヶ岳へと向かう。
11時15分ごろ、抜戸岩に差し掛かる。
大きな柱状節理なのか、大岩に走る十字の切れ目。
何となく神秘的ですらある。
そこからの道は平坦ながらも中々にしんどかった。
そろそろ疲れてきてるみたいだ。
ガスの中、雷鳥に出会う。
絶滅危惧種の割には去年も良く見る気がする。
おいらも同行のmarimariも雨男、雨女なせいだろうか。
視界が数mになる感じが、一年ぶりでとても懐かしい。
今年は本当に天気に恵まれた。
だから、たまにはガスも涼しくて良いさと歩ける。
幸せな事だ。
昼過ぎ、早くも山荘に着く。
山荘には夏の間某山小屋でバイトしていたmarimariの知り合いが働いているので今日はちょっとリッチに小屋泊まり。
入れば、ここの名物おじさんのアーミーさんがお出迎え。
なんだか知る人ぞ知る超レア芸人テントさんを彷彿とさせるお方。
ちなみにこの写真を撮った時は、
「今の気温何度?」
「10度くらいですね。」
「ヘイ、ジュード♪」
と言うギャグを飛ばしていた。
会話は殆どギャグの前振りであり、会話としては容易には成立しない。
普通にお客さんを叱り飛ばす時もあるが、なんとも憎めないキャラと合いまりとても不思議な雰囲気を醸し出している。
笠ヶ岳に行く方は是非山荘に泊まり、実物を見ていただきたい(笑)
この日はガスが濃かったので、笠ヶ岳山頂はお預けにして小屋でのんびり。
さっきのヘリはきいてみると、訓練に来ていたそうである。
事故でなくて本当に良かった。なんだかとてもホッとした。
夜、この日たまたま来ていた某山小屋のmarimariの仕事仲間の方やそこで働いていた事のある山荘の方達が集まり、ちょっとした小屋の同窓会にお邪魔する。小屋の裏話などをたっぷりと聞いたが、とても面白かった。いつかは山小屋バイトをやってみたいという想いが強くなる。今まではテント派だったけどこういう感じなら山荘泊も中々に良いものかも知れない。
翌朝、遅めの朝食を小屋で頂いく。中々に美味しい。
荷物も軽くなるし、値段もそんなに高くないので、一人旅ならテント泊で小屋で食事というのはありかも知れない。まぁ、寂しがりなのであまり一人旅はしたくないけど。
出発前、逆光の中で撮った写真が中々に綺麗だった。
6時15分ごろのんびり出発。15分ほどで笠ヶ岳山頂に着く。
山頂でおそらく人生最後になるだろう官姓名。
正直言うと余り好きではなかったけど、最後となると中々に感慨深い。
最後の見晴らしの良い場所にしばらく写真を撮るも、午後からの予報は雨なので名残惜しくも降りだす。
少し降り振り返ると笠ヶ岳がもう大分、上に行っている。
なんだかこの角度から見ると富士山型の山とは少しイメージが違う。
クリヤ谷のルートは確かにかなりの急降が続き、下のほうに行くとかなり岩が滑るが、下のほうはぶな林でフカフカと歩きやすく、思っていた程しんどくは無かった。
もっとも普通の道と思ってくれば十分しんどいだろうけど。。。
途中、多少の雨には降られたけど、土砂降りにはならず、12時過ぎには無事に下山。
新穂高の湯にてのんびり疲れを癒して、下山記念に美味しく酒を飲み今回の山行も終了。
新穂高の湯は露天風呂で中々に気持ちよかったけど、タオル一枚で入ってたら若い女の子達が水着で入ってきてちょっと恥ずかしかった。。。
なんだろう、旅をしてるので露天には慣れてるけど、相手が水着だと妙に恥ずかしくなるよね。
その後は松本に繰り出し、恒例の焼肉の打ち上げ。
6日も乾燥肉ばかり食べてると体が肉を求めている。
牛角でも、本当に美味しく満足する。
空腹は最高の調味料とは良く言ったものである。
今年も本当に楽しいたびが出来て良かった。
旅は道連れ、同行した愉快な仲間たちに感謝、感謝。