打瀬地域
地元に帰るといつも打瀬地域の様子を見に行きます。
場所はJR京葉線、海浜幕張の駅を海側に出て、左手。
ガーデンウオークと公園を抜けた先から花見川の間の京葉線より海側一帯です。
この地域が好きな理由の一つはその街全体の景観を意識した建物のデザインです。
何もない埋立地に新しく作った街だからできる計画的な作りになっています。
ここに立てられる建物は街全体の統一感を出すために、全ての建物は高さ等、大まかな外形などが予め決められています。
面白いのは、その上で一つ一つの建物を別々のデザイナーへと発注していることです。
だから、それぞれの建物が制約の中で色々な工夫を凝らしているのが見えてとても面白いです。
建物は周辺部には高層のタイプもありますが、メインの中心部は中層住宅となっており、道も広めにとってあるので空も広くて気持が良いです。
また、いくつかの大きな通りに面した一階部分は全てテナントになっているのも面白いです。おそらくはヨーロッパの街を意識した作りなのでしょう。
残念ながら、幕張海岸前にアウトレットやシネコン、カルフールのような大型店舗が出来たことの影響か、一階部分のテナントは中々上手く言っていないようですが、喫茶店やビレッジバンガードなども入っていて、ちょっと良い雰囲気は見えます。
ちなみに、ここのビレッジバンガードやその周辺は岩井俊二監督、松たか子主演の四月物語にも出てますのでファンの方はチェックしてみてください。
この地域でもう一つ面白いのが地域開放型の教育施設です。
まずは小学校の校庭。
手前の公園から、校庭まで境界には無粋なフェンスなどは全くありません。
お次は正門。
一応閉まるようにはなってますが、初めて見たときはこれもなかった気がします。門の様なものが全くないんです。
他の場所もそうですが、境界がないんで普通に入れます。
これはこの地域のもう一件小学校の方ですが、面白い表示。
地域開放用玄関です。
今はどうなっているのか分かりませんが、前に聞いたときにはいつでも授業参観が出来るということを確かやっていたと思います。
そして、面白いのは教室もです。
少し中にお邪魔して撮ってきたのですが、ガラス越しなので少し分かりづらいですが、この学校の教室は廊下との間に壁がないんです。
前に黒板があって後ろはそのまま廊下です。多分、普通に隣のクラスの授業が聞こえるような状態です。
校庭が開放的なのは中学校も同様です。
小学校に比べると、境界がある分、少し閉鎖的な印象を受けますが、それでも普通に入れる状態です。フェンスも野球部のために一部に取り付けてあるだけです。
ちなみにこの中学校は授業のための教室に生徒が移動する変わった方式をとっているそうです。
少し前に一時期学校での事件がたくさんニュースに取り上げられ、学校を厳重に囲っているところもたくさん増えているそうですが、一方ではこういう取り組みもあります。
以前、学校内の空き教室を公民館として利用すると言うやり方で、地域開放型の学校を作ってる方の話を聞いたことがあるのですが、その方は、防犯のために学校を囲うと言ったって、教職員にも限りがあるので、全ての場所に目は届かないし、囲うことによる生徒への弊害も多いと言っていました。
また、生徒と教師だけの密室を作ることは、教師も人間なのでリスクを伴うことなのだと。
それよりも、学校を地域に開放して、日常的に地域の人が入るようにすれば、そこに地域の人の人間関係も生まれるので、知らない人が入った時には早く見つかり、どちらの方ですか?と声をかけることが出来るので安全性は高まるといってました。
また授業に地域の人の目線が入る事は、やる前は先生へのプレッシャーになると思われがちで敬遠されるがちだけど、やってみれば先生からの評判もよく、クラス運営にもプラスの影響があるそうです。
最近はがちがちに高いフェンスで囲われてセンサーの張り巡らされた校庭もよく見ますが、私はそれよりも、こちらのやり方に共感を持ちます。