気まぐれ日記

更新は本当に気まぐれです。主にtwitterに書くには長いなと思ったネタを書きます。

8/19 縦走 5日目(五色ヶ原〜スゴ乗越)


5時半前にテン場を出る。今日は1日曇りの予報。

鳶山、越中沢岳と順調に進む。朝方、下が濡れてて岩や粘土が少し滑ったが乾いてくると大丈夫。ただ、雨の日などこの辺の岩や土は嫌かも知れない。

しかし今日みたいな日は、むしろ上のハイマツの方が邪魔。この辺りは、道がハイマツの間の切り開きについており、そこが長年、人が通った為か沢のように周りから一段下に窪んでいる。そのためちょうど断マ(寝るときに下に引く断熱マット)の高さにハイマツの枝が来てメチャメチャ引っかかる。常にあちこち引っかかりながら歩く感じでかなりうざい。


一人ならちょっとフラストレーションが溜まりそうだが、馬鹿話に花を咲かせる事で何とか8時15分には越中沢岳につく。


今日の馬鹿話のネタは昨日に続きY君。きっかけは何気なく始まった謎々。



話しているうちにネタがなくなり、パンはパンでも食べられないパンは?などど末期的なことを言い出すF君。その時、神が舞い降りる。

Y君、なんと真面目に悩みだしたのだ!!!

一体どんな育ち方をすると、この謎々を知らずに大学生になれるのだろうか。。。

ついには腐ったパンなどと言い出すY君にみんな爆笑である。


もしやと思い、白馬を見るとみんな大笑いしました。理由は?

更には家の近くにお店が出来ました。さて何屋さんでしょう?

などと誰もが小学生のときに出会ったであろうベタな謎々をぶつけていく。


どの問題にも、ものの見事に珍回答を導き出すY君。お笑い担当の回答者としては正解なものを次々と導き出し、真面目に理由を主張していく。


天才発見!!??

前からこの子はどこかおかしいとは思っていたけど・・・。

昨日の発言に続き、予想以上である。

この合宿で今後の彼のキャラはおそらく決定だろう。


彼の生い立ちを1時間にまとめたビデオがあれば是非見てみたいものだ(笑)


越中沢岳からはもう今日のテン場のある小屋が見える。



そばには、近くて遠いスゴ乗越という有名な悪魔のフレーズ。

確かにもう見えてるし、肉眼では写真よりもかなり近く見えるのだけど、ここからがなかなか大変だった。


越中沢岳の下りがまず曲者である。300mを1時間ほどで一気に下るのだが、滑ったり崩れたりと、結構嫌らしい岩場であり、かなり気を使って歩かなければいけない。

どうにか下り終えると10時前。その間休憩できる場所はない。

スゴの頭との間のコルには少し通りづらい岩場があり時間を取られる。

その後は浮石混じりの急登を15分ほど行くとスゴの頭へ着く。

スゴ乗越まではもう一息だ。

そこで昼飯にして、11時前、スゴ乗越へ向けて下りだす。この下りもかなり曲者。

この疲れたところに来て、岩がちで段差の大きい、下り道がじわじわとボディーブローのごとく効いてくる。

中でも途中にあった1枚岩はえぐかった。

つるつるで、前の人がみんな滑ったので注意して体重を思いっきり使って、靴底も全面を利用してフルに摩擦を作ったのに物の見事に滑ってこけた。鎖が一応あるのだが、下が完全につるつるで重い荷物では、手力だけではなかなか止まらない。手や肩を痛めそうになるだけである。もはや割り切って滑り台として降りるしかなさそうだった。

下り方向だから良かったが、登りで重い荷物を背負ってる人はどうするのだろうか?物凄く疑問になるような岩だった。

晴れでこれだから、雨が降ったら・・・。


どうにかスゴ乗越しに着くと11時半過ぎ。そこからは道もよくなり、1時間程で、小屋に着く。

ここのテン場は道の脇に普通にテントが張ってある感じで少し驚いた。かなり狭いので混む時期はやばそうだ。


テン場から今日来た道を見る。



こうしてみるとスゴの頭も越中沢岳もかなりの下りだ。

ただ、今日の道が効いたのはそろそろ疲れが出てきたという要素が強いかも知れない。

みんな、そろそろしんどそうだ。

沈でも使い、休みたいが、PLとしては先の天気が怪しいので、今のうちに強風の吹く薬師岳を超えたい。。。

そこで、みんなに明日までは頑張ろうかと提案してみる。

厳しいと言われたら明日のおいらの荷物の重さはかなりアップしてただろうが、何も言わずに快諾してくれるメンバー。

予想外に長い間テントを持って歩いてくれている、F君などそろそろしんどいはずなのにまだいけると言う。

正直、ちょっとおいらも疲れてきているし、明日からはデポの回収で重くなるので体力を温存したい。とても有難い。。。。

今日の歩きを見れば、みんなかなり疲れているはずなのに嫌なそぶりも見せない。良いメンバーに恵まれた。


夜はサラミを使ったビーフシチューを食べる。山でのタンパク質は値段の張るドライフードかサラミか魚肉ソーセージだ。

正直、魚肉ソーセージとサラミをスープに入れるのは好きじゃないのだが、ビーフシチューに入れてみるとかなり美味しかった。どうやらトマトがサラミの油をすっきりさせてくれた上に、いつもなら茹でられてスカスカでパサパサなサラミが、トマトソースを含んだ事で肉の旨みが引き出されて美味しいのだ!!

期待していなかっただけにかなり驚いた。

これなら大ありである。同業者は是非お試しあれ。


夕方、雲の晴れ間に燃えるような夕焼けが見える。空気が澄んだ山の中では毎日の空がとても美しい。