8/9 プレ2日目(涸沢〜涸沢岳・奥穂)
3時起床。この日は予定では北穂に行く予定だったが、午後から天気が崩れるとの予報から翌日と予定を入れ替えて奥穂に行くことにする。
4時半にテントを出てパノラマコースを目指す。
テン場の上の方にある雪渓は朝一の為、氷が張って硬くかなり滑る場所もあり、慎重に進む。
渡りきる箇所のポールが渡りだしからは良く見えなかったので、地図で大体の位置の見当をつけ進む。
渡りきってから少しルートを探すと、自分達が入ったとこより大分右に目印のポールがある。
足元に気を取られて、下ばかり見ながら歩いていたので、ポールを見落としてしまったらしい。
かなり目立つポールなのに誰も気付かなかったようだ。
こんな場所なら何てことは無いが、以後気をつけねば。。。
5時ごろ、見晴らし岩というところにきたら、ちょうど日が昇ってきたのでそこで一休みして日の出を待つ。
屏風岩から登る朝日。空の変化がとても美しい。
これが彩雲でしょうか。太陽の左の方の雲が虹色をしています。
のんびり日の出を待って、出発。しばらくいくと道の左手に見事なお花畑が見えてくる。
シーズン真っ只中ではないようだが。なかなか良い時期に来たようだ。
その先の斜めの雪渓を少し注意しながら渡ると、直登コースと合流する。
この辺りはずっと涸沢槍が見えててかっこいい!!
写真には無いけど前穂、吊尾根の辺りも良く見えました。
6時前、ザイデングラードの取り付きに着く。
そこからは手足を使い登る少し注意の要る岩場。
まぁ、ある程度バランスのある人なら、ふざけたりせねば落ちたりはしないだろうけど。
そんなところを抜け1時間ほどで奥穂山荘に着く。そこに荷物を置き20〜30分くらいで涸沢岳に。
流石に3000メートルの世界はたいしたこと無い坂なのに息がきれる。
やっとこ登りきると、突然、歓声のあがるこの風景。
手前から左端の涸沢槍、右端の北穂とのびる稜線が大キレットを抜けて槍へ、そしてその奥の黒部源流の山々へと続いているのが見える。
最高である。写真では分かりづらいが遠く立山、剱や白馬までもが見えていた。北アルプスのほぼ南の端から北の端までが一望である。これだから登山はやめられない。
後ろを振り向けば対照的にどっしりとした奥穂が見える。
前の写真の尖がった槍とは好対照である。それぞれに個性がありどちらもとてもかっこいい!!
八時半ごろ山荘に戻り、今度は奥穂を目指す。
上り口の辺りから見た山荘の風力発電の様子。何となくナウシカの風の谷見たいでしょ。
奥穂へは、スタートは少し厳しめの垂直に近い梯子や岩場で慣れない1回生は少し緊張気味である。
でもそこさえ抜けてしまえばあとは普通のガレ場である。
ずんずんと進み、9時半ごろには奥穂に着いた。NO.3ゲットだぜ〜!
南側には有名なジャンダルム(衛兵)も見える。ちょっと登るのは怖そうだけど、いつかは行ってみたいなぁ。
ピークの前穂側に少し広場があったのでそこで昼食にした。
ここは高度3190m。日本で3番目に高い場所。気圧も低いわけで、持ってきた昼飯のお菓子の袋はこうなります。
基本的に山での昼飯は軽くて日持ちが良い煎餅などのお菓子を食っている。こんなことを言うと普通の人はやっぱりひくかな。。まぁ、登山する人がみんながみんなという訳ではないのでご安心を。おいらはもう慣れたけど、最初はびっくりしたし、リスの餌という蔑称を聞いたときには少し凹んだりもしたなぁ(笑)
まぁ、働き出してもっとリッチになったらもっと良いもの食いますよ。
奥穂でしばらくのんびりし、11時ごろ山荘へ。後は来た道を戻り、13:45くらいに涸沢のテン場に戻る。
テン場に戻ると隣に同じ様な6テン(6人用テント)が張ってあった。
出てきた人に声をかけてみると九州大の山岳部とのことであった。雪上訓練をしにきたらしい。
話を聞くとしばらく定着して訓練した後、北穂に東稜から登るとか、最後は西穂稜線を抜けるとか言っている。
凄い人たちだ。うちらとはレベルが違う。。。
年によっては滝谷に入るとか・・・。すげぇ・・。
素直に感心していたら、いやいやワンゲルさんでも西穂稜線ぐらいは行けるんじゃないですかとの一言。
いやいや、安対が絶対通らないし、新入生なんか連れてったら、逝ってしまいますって・・・。
でも、1度は行ってみたい西穂稜線。コンスタントに上回生が行っているサークルは情報も得やすいし行きやすいんだろうなぁと、ちょっと羨ましかったです。
夕飯を食べ、夕暮れ、外に出ると九大の方が全員でていた。
何をしてるのかなと覗き込むと、なんとそこには丸々と大きなスイカが!!!
九大伝統の上回生からの嫌がらせ差し入れらしいです・・・。
毎年、夏はこれを持って登るとか・・。
うちの懐中電灯なんてまだまだ可愛いね。。。
証拠写真を撮って、さらに皮持ち帰る。考えるだけでもだるさ満点です。
話を聞いて大笑いしていたら、僕らじゃ食いきれないのでみんなで食べませんかとの一言。
こんなところに神がいました!!(笑)
去年燕岳に登る途中の合戦小屋で売ってたスイカなんて、薄めの一切れが500円だったのに!!!
山では贅沢品の果物!!しかも重たいから更に高級品なスイカ!!!
そんな大玉のスイカをヒイヒイ言いながらボッカしてきたのに、それを好きなだけ食ってくれというのだ。なんて太っ腹な!!
メチャメチャラッキーです!!!
良いんですか〜!!!やった〜♪(^^)
即答でいただきますと返事をして、めちゃめちゃ喜んで仲間を呼びに行きました。
その後は馬鹿話をしながら、みんなでわいわい話しながら美味しくスイカをいただきました。
いや〜ほんとに美味かった〜。ラッキーだったなぁ〜。
九大さん、ご馳走様です!本当にありがとうございました!!