オシムの言葉
- 作者: 木村元彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/05/20
- メディア: 文庫
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先日、オシムさんがついに日本を後にしましたね。
とても面白いサッカーを見せてくれる監督でした。
オフトジャパンから歴代の代表を見てきましたが、私が一番面白いと感じるサッカーをしていた監督でした。そして、どんどんとチームが良くなって行くことを感じさせてくれる素晴しい監督でした。
少し前にnumberという雑誌にインタビューが載っていましたが、そこには代表監督のオシムさんが何をして、そしてそこから何をしようとしていたのかが、明快に描かれていました。
きっちりとコンセプトを明快に喋れて、それをピッチに実現出来る。
まさに魔法を使えるかのような監督でした。
志し半ばで、辞めざるを得なかったことが本当に惜しまれます。
そんな中、これは実家に帰省した時にたまたま読んだ一冊。
千葉での監督時代までの話を中心に、日本代表時代から倒れるまでを追録した一冊。
これを読むとオシムさんのバックグラウンドがよくわかります。
いや、正確には私たちには分かり得ないことがよくわかります。
民族融和が最も上手く行っていたと言われる、サラエボに生まれ育ったコスモポリタンであるオシムさんにとって、ユーゴスラビアの戦争とはなんであったのか。
そんなオシムさんの人生。そして、指導、哲学。
彼の知性が、苦悩が凝縮された言葉たち。
この本は、それを背景とともに描いてくれます。
そして、去ってしまったことをとても惜しくさせてくれます。
サッカーファンならば一度は読んでみてはいかがでしょうか。